タイトル
2012-01-17
商店街を歩いていると、「読み聞かせをありがとうございました」と元気な声がした。振り返ると小学生の男の子たちがいて、黒くまっすぐな瞳を私にくれている。(『おこだでませんように』、よかった?)
ある日の校庭では、いきなり背中をポンとたたかれ、振り向くと満面の笑みを浮かべた女の子がいた。1年生みたい。(さっき『かたあしだちょうのエルフ』を読んだ教室にいた子だね)。
「『ぼちぼちいこか』さん、ありがとうございまーす」と大合唱してくれるのは園児たち。(私たちの読み聞かせグループの名は『ぼちぼちいこか』。かの有名な絵本からいただいた)。
「いえいえ、こちらこそ、聞いてくださってありがとうございました」と、ひたすら赤くなって頭を下げる。だって恥ずかしいもん。好きでやっているだけだもん。
でもね、幼稚園や保育所で読み聞かせを始めて22年。いえ、絵本の編集者として読んでいた頃から数えると25年以上。続けてこられたのは子どもたちのくれる、この最高のご褒美、「ありがとう」のおかげなのだ。
2012-01-17
成清洋子 yoko narikiyo
もと絵本編集者。スペイン留学後、現在はフリーランスで
仕事を続けながら小学校や保育園で20年以上、
定期的に読み聞かせを続けている。
コープこうべ、小学校などで読み聞かせ講座の講師もしている。
絵本の蔵書は千冊以上。